当社の業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、本書提出日現在(2019年3月19日)における当社の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

(1)GMOインターネットグループとの関係について

 当社は親会社であるGMOインターネット株式会社を中心とした企業集団(以下、GMOインターネットグループ)に属しており、同社は当事業年度末現在(2018年12月末日)における当社の議決権の65.0%(うち2.1%は間接保有)を保有しております。当社は独立性、自主性に基づき企業運営を行っておりますが、GMOインターネットグループの当社に対する基本方針等に変更が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(GMOインターネットグループとの取引)

 GMOインターネットグループとの取引については、取引条件の経済合理性を保つため定期的に契約の見直しを行っており、今後発生する取引等につきましても、市場原理に基づいて取引の是非を判断してまいります。しかしながら、GMOインターネットグループの当社に対する取引方針や条件等に大きな変更が生じた場合や、取引が困難となった際の代替事業者の確保に時間を要した場合等には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(GMOインターネットグループとの人的関係について)

 本書提出日現在における当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)9名のうち、取締役会長である熊谷正寿、取締役である安田昌史は、それぞれGMOインターネット株式会社の代表取締役会長兼社長グループ代表、取締役副社長グループ代表補佐グループ管理部門統括でありますが、その豊富な経験をもとに当社の事業に関する助言を得ることを目的として招聘しております。また、当社代表取締役社長である佐藤健太郎は、GMOインターネット株式会社の取締役であります。
 さらに、監査等委員である取締役浜谷正俊は、GMOインターネットグループであるGMOリサーチ株式会社の社外監査役でありますが、その豊富な経験をもとに当社の事業に関する助言を得ることを目的として招聘しております。     

(GMOインターネットグループとの事業の棲み分けについて)

 GMOインターネットグループの主な事業は、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、仮想通貨事業及びインキュベーション事業です。
 その中で、グループ企業数社と当社におきましては、サービス形態が一部類似しておりますが、当社は主に個人の創作活動や趣味を通じた自己表現やコミュニケーションツールとしての利用、また、個人事業主、小規模法人など低価格でのビジネスニーズに対して提供しているのに対し、当社以外のGMOインターネットグループ企業は、法人をターゲットにインターネットを通じたビジネス展開や企業情報の発信のための高性能で多機能なサービスを提供しており、ターゲット・価格帯・基本性能が異なることから、事業の棲み分けがなされております。

(ブランドに対するリスク)

 GMOインターネットグループにおいて業務遂行上の第三者とのトラブル、役職員による不正行為の発覚、事実と異なる風評報道などがあった場合には、当社を含むGMOインターネットグループの信用が毀損され、企業イメージの悪化などにより、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

(2)事業内容について

(特定事業への依存リスク)

 当社の主力事業はホスティング事業であり、その売上高の構成比は当事業年度で53.9%となっております。今後はEC支援事業及びハンドメイド事業に係る売上高の増加により、ホスティング事業に係る売上高の構成比率は低下していくと想定しております。
 しかしながら、想定どおりに減少することは保証できず、ホスティング事業への依存が継続する可能性があります。このため後述する競合状況の激化や法的規制の変化などによりホスティング事業の業績が悪化した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(競合と市場状況について)

 1. ホスティング事業
 ホスティング事業の事業領域であるレンタルサーバー、ドメインの分野においては、利用者ニーズの多様化、高度化も含めた市場規模の拡大が今後も進むと考えております。しかし、代替となるサービスの発生やレンタルサーバー以外の形態によるインターネット利用の拡大等が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 また、同事業領域は複数の同業他社が存在しております。そのような中において、「ロリポップ!」は個人向けのレンタルサーバーサービスで国内最大規模であると認識しておりますが、「ロリポップ!」と同価格帯のサービスも多数存在しており、競争状態にあります。
 その対策として、当社は、ターゲットや価格帯を変えた複数のサービスブランドを展開しており、それらをあわせて総合的にシェアを拡大していく戦略をとっております。しかしながら、今後の技術開発競争、価格競争や新規参入により更なる競争の激化が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 2. EC支援事業
 EC支援事業の事業領域である電子商取引(EC)の分野においては、市場規模の拡大が続いております。当社では今後もEC市場が拡大することを想定しており、販売する側も大企業から中小企業、個人商店から個人へと裾野が広がると考えております。
 しかしながら、電子商取引を取り巻く法規制や、トラブル等により、当社の期待どおりにEC市場が拡大しない場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 EC市場が拡大した場合にも、競合他社及び新規参入業者に技術開発競争、価格競争、ブランディングにおいて優位性を保てない場合には、想定通りの成長が見込めない可能性があります。

 3. ハンドメイド事業
 スマートフォンの普及などを背景に個人間の電子商取引(CtoC)の市場は年々拡大を続けております。それに伴い、手芸や趣味工芸を中心とするハンドメイドマーケットについても、引き続き市場が拡大するものと考えております。
 しかしながら、作家と購入者間のトラブル等の発生により、取引方法やCtoCサービスの運営に対する新たな規制が導入された場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、競合他社及び新規参入業者に技術開発競争、価格競争、ブランディングにおいて優位性を保てない場合には、想定通りの成長が見込めない可能性があります。

(情報セキュリティについて)

 当社は、第三者による当社のサーバー等への侵入に対して、ファイヤーウォールや対策機器などのシステム的な対策を施すほか、専門のチームを設置することにより組織的な情報セキュリティ対策強化を推進しております。
 しかしながら、ハッカー等の悪意をもった第三者の攻撃等により顧客情報及び顧客の有する重要な情報を不正に入手されるといった機密性が脅かされる可能性、顧客サイトの改ざん等のデータの完全性が脅かされる可能性、及びいわゆるサービス不能攻撃によってサービス自体が提供できなくなる等のシステムの可用性が脅かされる可能性は否定できません。
 このような事態が生じた場合には、当社に対する法的責任の追求、企業イメージの悪化等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(システムトラブルについて)

 当社の事業においては、24時間365日安定したサービスを提供する必要がありますが、当社のサービスを構成しているプログラム及びシステムは、通信ネットワークに依存しております。
 サービスのシステム監視体制やバックアップなどの対応策をとっておりますが、災害や事故等の発生により通信ネットワークが切断された場合、急激なアクセスの増大によりサービスの稼働するサーバーが一時的に作動不能となった場合、及びサーバーハードウェアに不具合が発生した場合には、安定したサービスが提供できなくなる可能性があります。
 この場合、顧客への利用料金の返金等の直接的な損害が生じる可能性があるほか、信用低下やブランドイメージの毀損などにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(外注先について)

 当社の運営するサービスは、サーバー及びサーバーを設置するラックの供給を外注先に依存しております。この外注先は、入退室時の情報管理等の管理体制が整備され防災措置・安全対策等を行っているデータセンターを運営する信頼性の高い業者に限定しております。
 しかしながら、予期せぬ自然災害や不法行為などが生じ、当該外注先の役務提供の遅れや提供不能などの事態が生じた場合には、当社もまたサービス提供の遅れや提供不能などの事態が生じるおそれがあり、その場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 また、外注先の経営悪化等により予期せぬ取引の解消が生じた場合には、サーバーの撤去費用又は他のデータセンターへの移転費用が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
 なお、主な外注先は、GMOインターネット株式会社、GMOクラウド株式会社であります。

(3)法的規制等について

(法的規制について)

 当社では、会社法等の一般法令のほか、「電気通信事業法」「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」といった各事業領域に関連する法令、監督官庁の指針及びガイドライン等による規制を受けております。
 現在もインターネット及び電子商取引を取り巻く法的規制については、議論が続いている状態であり、今後、これらの法令等の改正又はインターネットの利用者や関連事業者を規制対象とする法令等の制定若しくは自主規制が求められる場合に備え、迅速な対応が行えるよう常に情報収集に努めております。
 しかしながら、新たに制定された法令等に対応するためのコスト負担が重く、対応困難となるような場合には、当社の事業が制約を受ける可能性があり、この場合、当社の事業展開及び業績に影響を与える可能性があります。

(サービス利用者の違法行為について)

 当社の運営するサービス上において、出店者や購入者などのサービス利用者が法禁物の取引を行うこと、詐欺などの違法行為を行うこと、他人の所有権、知的財産権、プライバシー権などの権利を侵害する行為を行うこと、法令や公序良俗に反するコンテンツの設置を行うことなどの危険性が存在しております。かかる事態が生じることを防止すべく、当社のカスタマーサポートが随時、利用状況の監視や、利用規約に基づく警告・違法情報の削除などを行っております。
 しかしながら、万が一、かかる事態が生じることを事前に防止することができなかった場合には、問題となる行為を行った当事者だけでなく、当社についても取引・表現の場を提供する者として責任追及がなされるおそれがあり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 また、サービスの利用者が違法行為を行った場合において、警察や裁判所等の公的機関に対して、捜査協力としてサーバーに残されたデータやログ・ファイルを提出することがあります。現在では多くの場合、CD-R等の情報媒体にサーバーからデータを複写して提出しておりますが、サーバーやハードディスクそのものの提出が必要とされた場合や今後法的規制が強化され、該当する設備が全て差し押さえられるようなことになった場合には、サーバーの利用ができなくなり、サービスの提供が中断する可能性があります。
 この場合には、当社の企業イメージが傷つく可能性や、他の顧客からの損害賠償請求が生じる可能性があり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(情報管理と情報漏洩について)

 当社は「個人情報の保護に関する法律」において、個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社では個人情報を取り扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスにあたってはパスワード管理を行い、個人情報へのアクセスをログ管理する等、プログラム、運用両面から厳格な情報管理を継続して行う社内体制を構築しており、今後もより一層の体制強化を図っていく予定です。
 また個人情報の格納されているサーバーについても24時間のセキュリティ管理のあるデータセンターで厳重に管理されております。しかしながら、個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、当社への損害賠償請求や当社に対する信用の低下により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(4)知的財産権について

(当社保有の知的財産権について)

 当社では「ペパボ」「ロリポップ!」「ムームードメイン」「minne」等の社名及び各サービス名について商標登録を行っており、各サービスの商標出願を積極的に行っております。今後も知的財産権の保全に積極的に取り組む予定ですが、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決のために要する時間や費用により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(当社による第三者の知的財産権侵害について)

 当社による第三者の知的財産権の侵害については可能な範囲で調査を行い対応を行っておりますが、当社の事業領域における第三者の知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社の事業領域において第三者の知的財産権が確立している可能性や第三者の特許が成立する可能性は否定できません。
 この場合には当社に対する損害賠償請求や、ロイヤリティの支払要求等が行われることにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(ドメイン紛争について)

 当社ではドメインサービスにおいて、Whois(注) 情報代理公開というサービスを行っております。これは顧客の個人情報をWhois情報としてインターネット上に公開する代わりに当社情報をWhois情報として公開するものであり、これにより多くの個人顧客が個人情報開示の心配なくドメインを利用することが可能になっております。
 この場合にWhois情報代理公開を利用した特定ドメインに対し、第三者から商標権の侵害等の通知を当社が受けることがありますが、通常は本来の顧客に対して連絡を行い、Whois情報代理公開を中止し、当事者間で紛争の解決をはかることを想定しております。
 しかしながら、顧客に連絡がつかない場合等に、当社を当事者としてドメイン使用の差止請求、損害賠償請求等の要求が生じる可能性があります。
 このような事態が生じた場合には、解決のために多くの時間や費用がかかる等、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(注)Whoisとは、IPアドレスやドメイン名の登録者などに関する情報を、インターネットユーザーが誰でも参照できるサービスです。

(5)当社の事業体制に関するリスク

(人的資源について)

 当社の中長期的な成長のためには、適切な時期に優秀な人材を確保し雇用を維持する必要があります。また当社では継続的に人材の確保と育成に注力しておりますが、人材の確保が計画通り進まなかった場合や既存の多くの優秀な人材が社外に流出した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(新規サービスや新規事業について)

 当社は、今後のさらなる事業拡大と収益源の多様化を図るため、引き続き、積極的に新サービスや新規事業に取り組んでいく考えであります。これにより人材、システム投資や広告宣伝費等の追加投資的な支出が発生し、利益が減少する可能性があります。
 また、新サービスや新規事業を開始した際には、その新たなサービスや新規事業での固有のリスクが加わり、当初想定とは異なる状況が発生することにより収益計画どおりに進まない等、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(6)その他

(災害紛争リスク)

 地震、台風、津波、長時間の停電、火災、疫病の蔓延、その他の予期せぬ災害又はテロリズム等の紛争等が発生した場合、当社の事業の運営または継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 当社では、あらゆる事態を想定して事業継続のための計画策定などを進めておりますが、これらのリスクの発現による人的、物的損害が甚大な場合は当社の事業の継続自体が不可能となる可能性があります。

(投資に係るリスク)

 当社は、事業シナジー効果等を期待してインターネット関連の企業に対して投資を実施しておりますが、これらの投資について回収ができない可能性があります。
 投資先企業の事業が計画どおり進捗しない場合、また、想定した事業シナジー効果が得られない場合等は、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。