2022年上期は、ウクライナの人道危機や急激に進んだ円安、未だ予断を許さない新型コロナウイルス感染症と、様々な情勢不安と向き合いながら社業に励んだ半年でした。そしてこの状況下でEC関連サービスが苦戦を強いられ、昨今の様々な事象に対して、企業として、また経営者としての備えがまだまだ足りなかったと痛感した半年でもありました。ここからは既存事業の業績キャッチアップに心血を注ぐとともに、BCP対策についても万全を期してまいります。
ぜひお伝えしたいのが、3月に「SUZURI」で実施したウクライナ及び周辺地域の人道支援に向けた緊急救援金寄付の取り組みについてです。ウクライナ及びヨーロッパ地域での救援活動のための寄付にご賛同いただいたSUZURIクリエイター1,588名の売上金の一部である2,630,500円を日本赤十字社「ウクライナ人道危機救援金」に寄付いたしました。ご協力いただきましたクリエイターと購入者の皆様に深く感謝するとともに、これからも私たちGMOペパボが社会のためにできることを考え続けます。
厳しい情勢の中で、私自身が強く意識してきたことがあります。それは2025年に営業利益25億円を達成するためには、新たな事業につながる種を蒔き続けなければならないということです。3月にはWeb3関連技術の既存事業への導入や新規事業立ち上げを検討することを目的として『ペパボ3推進室』を新設しました。CTOの栗林健太郎を室長に据え、クリエイターさんの新たな表現方法や活動フィールドになり得るWeb3の可能性を模索します。これに関連して5月には「SUZURI」においてNFTコンテンツ保有者向けに、NFT画像を使用したグッズ作成が可能となる機能を提供しました。規模としてはとても小さな種ではありますが、多くのNFTクリエイターから反響をいただきました。今後も、ユーザーが余すところなくクリエイティビティを発揮できる環境作り、そしてGMOペパボのサービスを楽しんで使ってもらえるしかけ作りを推進していきます。
世の中が停滞している時期にこそ前進を恐れず、より一層社業に邁進してまいりますので、変わらぬご支援をどうぞよろしくお願いします。
(2022年12月期 中間報告書「ペパボ通信」掲載『渋谷の車窓から』より)