デザイナー評価制度の話

第1話
デザイナー職位制度とは
第2話
私、シニアデザイナーになる!
第3話
飛び立て羽ばたけデザイナー

デザイナー評価制度の話

第1話  デザイナー職位制度とは
第2話  私、シニアデザイナーになる!
第3話  飛び立て羽ばたけデザイナー

今回の登場人物

五十島 啓人
取締役兼経営戦略部長。人事制度管掌役員として、評価制度改革に乗り出す。最近の趣味は懸垂。

岡田 裕介(デミ)
ウェブから紙まで縦横無尽に飛び回り、手斧を振り回すシニアデザイナー。職位制度・評価制度の策定に企画当初から参画。

佐藤 咲(しょうちゃん)
2011年新卒入社の初代シニアデザイナー。安定感と優しさを備えたデザインが定評。ねことコーヒーが好き。

五十島
そんなわけで、かなり苦労しながら2015年の7月に導入されたデザイナー評価制度と職位制度ですが、今度は実際に立候補してシニアデザイナーになったしょうちゃんにインタビューしてみましょう。
デミ
しょうちゃんは新卒で入社して6年目になるわけですが、これまでデザイナーとしてどうやって自分を成長させてきたんですか。
しょうちゃん
なにをするにも、自分で考えるということを継続してやってきたことが大きいかなと思っています。入社したばかりの頃は「これをやってください」って言われたことをそのままやるという、例えるなら機械みたいな感じだったんですが、1人でサービスを任されるようになった頃からだんだん「これ、何のためにやるんだろうな?結果的にどうなるんだろうな?」と立ち止まって考えるようになってきたんです。何を解決したらいいのかっていうのを聞いて、その解決策を自分で考えて、「こういう目的があるから、これをやるんですね」と自分の中で納得してから仕事をするようになりました。次に、依頼されたものを納期より早く仕上げようとか、何も言われてないけど2パターン作って選んでもらおうとか、一緒に仕事をする人たちを喜ばせたいと思って自分の領域を広げてきました。
五十島
新しい制度が発表されたときはどう思いましたか?
しょうちゃん
制度ができる前から、マネージャーとの面談の中でたびたび、デザイナーとしてキャリアを積んでいきたいのか、マネジメントする方向に進みたいのかと聞かれることがあったのですが、私はずっとデザイナーでありたいと言い続けてきたんです。とはいえこの会社の中で、デザイナーとしての終着点はどこなのかっていうのはよくわかっていなくて、正直進む道がぼんやりしていたのも事実です。今回デザイナー職位制度ができることによって、ここを目指せばいいなっていう高い目標ができたんだというのが感想でしたね。
五十島
立候補した理由はなんだったんですか?
しょうちゃん
私は正直、「ペパボをこう変えたいからシニアになりたいんです!」みたいな壮大な理由があったわけではないんです。ただシニアデザイナーの要件として列挙された項目を眺めて、今までやってきたことを当てはめてみると、「これ、私できてるじゃん」って思えるものばかりで、既に私はシニアデザイナーの域に達しているのではないか?と思ったので立候補しました(笑)。
一同
(笑)
五十島
なるほど(笑)。いいことですね!
しょうちゃん
要件を満たしているといっても、その点を誰かに評価されたわけではないので、もしかするとひとりよがりなのかもしれないという不安はあったんですが、これまでの経験から考える力やアウトプットする力はついたと思いますし、影響を広げる力に関しては、チームの中で自分だけがやっている仕事をどうやったら人にわかりやすく共有することができるか、常に考えていたことが身についているという自負もありました。あとは、自分が果たして本当にシニアデザイナーになれるのか?という力試しという気持ちもありました。
五十島
立候補するにあたって苦労したことはありますか?
しょうちゃん
出された課題が難しかったですね。
デミ
今回は初回ということもあって、ペパボで「minne」を中心としたサービスのUI/UX顧問を担当してもらっているfladdictさんに一次面談の監修をお願いしたんです。そのときに出された課題が、ペパボが新規事業を始めるとして、3つのテーマのうち1つを選択して提案を行ってください。その際に、結論だけではなく、そのアウトプットに至ったプロセスを含めて提案してくださいという内容でした。
しょうちゃん
提案するだけなら誰にでもできることだと思うんですが、その提案がちゃんと論理的に、かち、かち、かちっとはまって、「それじゃあ、やりましょう」という流れに持っていける、人に説明するための提案をする必要があると感じました。今回は初めてだったっていうのと、ちょっと時間的な制約もあって…。
デミ
告知から〆切まで3日ぐらいしかなかったからね(笑)。
しょうちゃん
論理展開を考えぬくのに2日くらいかかってしまったので、そこから大急ぎで資料を作りました。考えたことがないことを考える、やったことないことやるっていうのは大変だったことではありますね。
五十島
fladdictさんには成果物のクオリティだけではなく、なぜその企画を選んだのか、あるいは選ばなかったのかという部分を自分でしっかりと論理的に説明できているかどうかを見てもらいました。ペパボに限らず、今後デザイナーという職業の人達にとって求められるのは、デザインについてしっかりと説明して周囲を納得させることのできる力なんだろうなと感じました。


~第3話へつづく~